
「華美ではなく、美意識と静けさを重んじる」
その理念を具現化した空間を、これからも作り上げる
モノクロフォトコラージュが印象的なフレンチブラッセリー「ジランドール by アラン デュカス」。ボルドーカラーのレザーや木材、鏡が織りなすコントラストが生むクラシックな空間に、窓辺のプリーツスクリーンが静謐な洗練をもたらしモダンな雰囲気を創出
開業30周年を機に約1年半の大規模改修を経て、2025年12月9日、パーク ハイアット 東京がリニューアルオープンした。ホテル2階のエントランスから41階へ。エレベーターの扉が開くと、「ピーク ラウンジ」の明るく開放的な空間が広がっている。今回のデザイン監修はパリを拠点とする建築デザイン事務所の「スタジオジュアン マンク」が担当。「ハイアット」の創業者、ジェイ・プリツカーが掲げた「もうひとつのわが家」、そして「華美ではなく、美意識と静けさを重んじる」という理念を受け継ぎ、開業時のジョン・モーフォードが手掛けた洗練されたデザインとその精神を大切に「現代におけるパーク ハイアット 東京」らしさを、うまく再解釈し表現している。
晴天時には富士山を望める日本料理「梢」。二層吹抜けの高天井の窓には西日を抑えつつも壮観な景色を楽しめるよう、上部に遮光、下部にシースルーの生地を配したプリーツスクリーンのツインスタイルを備える。上層窓は電動操作で一斉操作が可能。下層窓はチェーン式操作でゲストごとの趣旨に応じて調光ができるよう配慮
少人数のパーティーに適し、まるで個人の邸宅に招かれたかのような心安らぐ雰囲気の「ドローイングルーム」。シースルーのスクリーン越しに望むドコモタワーや東京スカイツリーを眺めながら、くつろぎのひとときを堪能
高天井と一面に広がるシティビューが壮麗な気配を湛える、ホテル内最大のイベントスペース「ボールルーム」。ミニマルなデザインのプリーツスクリーンが端正なモダンさを添え、宴席、ウエディング、会議など多様な催しにふさわしい雰囲気を演出
地上約180mの大都会に浮かぶ空中オアシスを思わせるトリートメントルーム。ミニマルな意匠で開放感をもたらすスクリーンは、季節や時間に合わせたプライベートな空間を創出し、ゲストに快適な環境を提供
扇子のようなじゃばら状の生地を開閉して調光するプリーツスクリーン「もなみ」。洗練された水平ラインで、障子のような柔らかい採光が和モダンの館内意匠と呼応し、自然と調和するデザインに溶け込む
壁面のモノクロ写真が印象的なダイニングは、フレンチブラッセリー「ジランドール by アラン デュカス」と名を変え、ボルドーをキーカラーとして、パリを思わせる雰囲気に。視線の先にある大きな窓から天空の気配を感じながらフロントへと歩みを進める。そのままの姿で静かに迎えてくれるライブラリーを通り客室へ、という動線は変わらぬままだ。
「ジランドール by アラン デュカス」にも、上下に遮光とシースルー生地を配した1台2役のプリーツスクリーンのツインスタイルを採用。遮光生地でしっかり高層階の強い陽射しを抑えたり、シースルー生地で柔らかい光にしたりすることも。夜はスクリーンをたたみ上げれば、光輝く夜景を視界いっぱいに楽しめる
リニューアルした「ディプロマット スイート」のドアを開けてリビングへ。淡いグリーンを基調とし、照明やアート、チェア、オリジナル家具などが絶妙に組み合わされたインテリアが配されている。意識的に取り入れた曲線がより優しい印象を与え、友人の邸宅に招かれたような心地よさは、往年のファンの期待も裏切らない。
淡いグリーンとダークウッドを基調に、グランドピアノを据えた「ディプロマット スイート」には電動カーテンと電動プリーツスクリーンを採用。低めに設えた大開口窓がパノラマビューを絵画のように切り取り、麻のような自然な風合いの生地がやさしく光を採り入れ穏やかな時間をつくる
眺めもまた、インテリアのひとつ。リビングからはもちろんのこと、大理石を配したバスルームではバスビューを楽しむこともできる。
大理石の浴槽で静かな開放感を味わえるバスルーム。コードレスの電動プリーツスクリーンは、均整のとれた浴室にノイズを生じさせず、天空のプライベート空間を存分に満喫できる
また、ベッドルームに配された東向きの窓から、きらめく都会の夜景を飽きることなく眺めて過ごすのもいい。翌朝、ベッドサイドのスイッチを入れると、プリーツスクリーンとカーテンが開き、東京の静かな空を目にすることができる。
スクリーンとカーテンの開閉は壁面スイッチで操作可能。ベッドサイドにもスイッチが備えられており、身を横たえたまま眠りにつく直前まで眼下に広がる夜景を楽しめる
※この記事は、「月刊ホテルレストラン」2026年4月15日号(No.28)に掲載された原稿を再構成したものです。
















