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Nichibei×HOTERES
綾なす光が美しい、プリーツスクリーンと
ハニカムスクリーンの二重奏
ザ・キタノホテル東京

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

グローバルスタンダードと日本の伝統を融合

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

長い間、アパートメントホテルとして文化人や著名人たちに愛され続けてきた「北野アームス」を改築し、リブランドオープンした「ザ・キタノホテル東京」。日本建築の第一人者である今里隆氏がデザインを手掛けた建物には、個性的な外装、2階から吹き抜けの空間に植えられた天に伸びる孟宗竹など、あらゆるところに和の精神が施されている。まさに、欧米のグローバルスタンダードに日本の伝統を融合させたホテルだ。

日本人の求める快適さを追求した客室

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

客室は日本の四季、春夏秋冬や江戸の文化を感じさせる空間で、ファブリックの質感や色、家具や絵画、室内動線まで日本人の求める快適さを追求している。

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

プリーツスクリーン越しに爽やかな朝日が差し込む洗面台

8階にあるスイートルームは4室。春夏秋冬をテーマにそれぞれの空間を演出している。例えば、春をイメージした色調の「キタノ シグネチャースイート スプリング」は、コーナーに配された2面の大きな窓が印象的だ。都心の8階という、さほど高くはない構造でありながらも、心地よさを追求した客室は、1泊はもちろん、長期滞在まで視野に入れて作られた上質な空間である。

プリーツスクリーン×ハニカムスクリーンで採光と遮光を両立

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

窓辺に備えられたシースルーのプリーツスクリーンは、防炎対応のポリエステル生地でありながら、麻布のような質感を再現したというナチュラルテイストの生地。麻を紡いだような節が素朴な印象を受ける。生地を通して差し込む光は水平方向の規則正しいプリーツの陰影と相まって、優しく、そして豊かな表情を見せる。

一方プリーツスクリーンの奥には、遮光生地のハニカムスクリーンが設置されている。ハニカムスクリーンとはその名のとおり、断面に蜂の巣状の六角形が連続する立体構造のスクリーンのこと。その構造がもたらす空気層が遮熱・断熱に効果を発揮する。

冷暖房効率の向上は省エネルギーに直結するため、当然オペレーション側のメリットも期待できるところではあるが、今回はその意匠面にも着目したい。
一見プリーツスクリーンのように見えるハニカムスクリーンであるが、六角形の中空層に昇降用のコードを通しているため、表面にコードが露出することがない。規則正しい横のラインは破綻することなく整然と並ぶ。コードを通すための穴がごく小さなものであったとしても、客室の遮光生地であれば光漏れが許容されるはずもない。シースルー生地はプリーツスクリーン、遮光生地はハニカムスクリーンというコンビネーションは理に叶った組み合わせだ。

長期滞在のゲストに居心地の良い空間

ザ・キタノホテル東京、和モダン、プリーツスクリーン、ハニカムスクリーン、ホテルインテリア

窓に壁面と同系色のスクリーンをあてがった場合、抑揚がなく平坦な印象になってしまうものだが、プリーツスクリーンやハニカムスクリーンの場合、表面の陰影が程よいアクセントとなっているのが分かる。アパートメントホテルという歴史を持つ「ザ・キタノホテル東京」。過剰な演出を押し付けるのではなく、長期滞在のゲストに居心地の良い空間を提供するという意識を感じた。

※この記事は、「週刊ホテルレストラン」第54巻22号に掲載された原稿を再構成したものです。

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