住空間クリエイターSOUMEI'S REPORTvol.4
「ライトユーザーからミディアムユーザーにおススメ。
新しいカタチのホームシアターには、ロールスクリーンがピッタリ!!」
みなさんこんにちは。 住空間クリエイターのSOUMEIです。
連載4回目となる今回は、今人気のホームシアターについて綴っていきます。
ホームシアターというと、これまでは専用部屋に音響システムとプロジェクターを用意したヘビーユーザーがメインでしたが、モバイルプロジェクターの普及と高性能化により、気軽に大画面の映像を楽しめるようになりました。また、昨今のコロナウィルスの影響も相まって、映画館ではなく自宅で映画や動画配信サービスを楽しむ人が急増しています。その様子は、インスタやTwitterなどのSNSでも数多くあげられており、そのニーズの高さがうかがえます。
そこで今回はヘビーユーザーではないけれど、これからモバイルプロジェクターを買おうと思っている方や、既にプロジェクターは持っているけど壁に映しているといった方に、実際に我が家で使用しているニチベイさんのシアター用スクリーンについてご紹介していきたいと思います。
ホームシアターをつくる上で必要なものと、モバイルプロジェクターについて
まずは、ホームシアターに必要なものについて簡単にご紹介していきます。ご存知の方は、軽く目を通していただければ。分かりやすいように、ホームシアターを作る上で必要なものを大きく3つに分類しています。
- 1プロジェクターとブルーレイ等の映像関連機器
- 2AVアンプやスピーカーなどの音響関連機器
- 3シアタースクリーン
上記はホームシアターを作る上で、3種の神器とも言われるもの。これまでホームシアターを作る場合、最低でもこの3つは必要とされてきました。
ですが、コンパクトな日本の住宅事情において、実際にこれらを揃えるのはスペース的になかなか難しいもの。そして揃えるのに、それなりの費用もかかります。
そのため、自宅で大画面を楽しむホームシアターはハードルが高く、富裕層や愛好家向けという、一種の憧れでもありステータス的な存在でもありました。
ところが先述のモバイルプロジェクターの登場により、その構図が大きく変化しています。
1プロジェクターとブルーレイ等の映像関連機器
通常映像を大画面に映すためには、投影するプロジェクターと映像を読み込むブルーレイプレイヤーなどが必要でした。ですが、モバイルプロジェクターには映写するプロジェクターとしての機能はもちろん、Android TV用のGoogle Playが内蔵されているため、アプリをダウンロードすればYouTube、Amazonのprime video、NETFLIXなど様々なコンテンツを楽しむことができます。
ネット環境(Wi-Fi)さえあれば、機器を置くスペースや煩わしい配線などが不要なため、どこでも好きな映像を楽しむことができるようになりました。
それによってキャンプにMPを持ち込んで星空の下でシアターを楽しんでいたり、家のベランダや屋上などで上映したりそんなSNSの投稿も相次いでいます。
2AVアンプやスピーカーなどの音響機器
ホームシアターにおいて、映像と供に大切なのは「音」。通常、ホームシアターではAVアンプとスピーカーを用意し、プロジェクターとHDMIケーブル等でつないで映像と音を流します。
一方、モバイルプロジェクターでは本体にスピーカーが内蔵されている商品が多く、別途スピーカーを購入せずとも映像を楽しむことができます。
実際、我が家にもホームシアター用にAVアンプやスピーカーの用意もありますが、子供と一緒にアニメや映画を見たりする時は、プロジェクター本体のスピーカーで必要十分だと感じています。モバイルプロジェクターのモデルによって、音質や音量も様々ですので、その辺りは購入の際に注意が必要です。
また多くのモバイルプロジェクターにはBluetoothが内蔵されており、プロジェクターの音に物足りないと感じた場合は、Bluetoothスピーカーに接続すればさらに臨場感を高めることが可能です。その際、音質の違いや音の遅延が発生する可能性があるため、Bluetoothのバージョンやコーデックには注意が必要となります。
3シアタースクリーン
プロジェクターの映像を美しく鮮やかに見るには、シアタースクリーンの存在は欠かせません。
有名なメーカーですと…キクチ、オーエス、シアターハウスなどの専門メーカーや、エプソンやサンワサプライなど電子機器メーカー、またアマゾンでは多種多様な商品が販売されています。
種類は、一般的な掛け軸タイプから自立式・電動式など様々ですが、家のどこに設置しておくかがポイントになります。普段の生活の邪魔にならず、インテリア的にできるだけ存在感を消して設置したいところです。
また、モバイルプロジェクターとの位置関係にも注意が必要です。その理由は、モバイルプロジエクターのほとんどの機種(2020年10月現在)は、斜め(横)からの投影に関しての補正機能はついていません。そのためスクリーンとプロジェクターを正対させねばならず、それらの関係性や距離感などには注意が必要となります。
以上、ホームシアターの基本情報として3つのポイントをご紹介させていただきました。
初めてホームシアターに関して読まれた方も、上記の説明でなんとなくイメージがついたのではないでしょうか。
さて、いよいよ本題のシアタースクリーンですが、モバイルプロジェクターで自宅の壁面に投影している写真をSNSでたくさん見かけます。
ちなみに、実際に我が家でも最初は壁に投影していましたが、一度スクリーンを体験してしまうと、正直スクリーン無しの環境には戻れません…
スクリーンがあるのとないのとでは、映像の鮮明さや美しさは劇的に変わるためです。
また、壁に直接映像を映すと壁紙の柄や色が影響したり、壁の下地の線やビス跡などが見えてしまうことも。
それでは、実際にどんなシアタースクリーンを選べばいいのでしょうか?
次章では、実際にSOUMEIが自宅で選んだ経緯をご紹介しながら、ニチベイさんのスクリーンを選んだポイントをご紹介していきます。
ニチベイさんのスクリーンを選んだ理由
自宅のシアタースクリーンを選ぶ際、情報を集め比較検討しました。
上を見ればキリがなく我が家はヘビーユーザーでもないため、タイトルにもあるようにプロや愛好家の方が使用する高額のものは選択肢から外し、ライトないしミディアムユーザーの視点で探しました。
実際に商品を見に行ったり、詳しい知人に話を聞いたり、書籍やネット・口コミを調べたりした結果、最終的にニチベイさんのシアタースクリーンを選びました。
その理由を3つのポイントに分けて、ご紹介していきます。
理由その1サイズの自由度
シアタースクリーンを探す場合、まず一番のポイントは大きさ。実際にSOUMEIもシアタースクリーンを購入する際、ここで選択肢がかなり絞られました。
ほとんどの商品がインチ(画面サイズ) やアスペクト比(縦横比) をもとに作られているため、自宅の使用したい場所に収まらなかったり、サイズが小さすぎたり、ブラックマスク(黒枠)があったりで、空間にベストフィットしたものがありませんでした。
※ブラックマスクは、映像を引き締め美しく見せ、画面に集中できるメリットがあります。その一方で、四方が黒で覆われているため設置するスクリーン自体のサイズは、規格の投影サイズより黒枠分大きくなってしまいます。
また、映像ソースによって縦横比が変わりますが、購入時に縦横比をあらかじめ決めて購入しなければなりません。
あくまで主観ですが、ブラックマスクありのスクリーンは、専用のシアタールームやリビング等でも希望のサイズが十分に置ける空間向けだと考えます。
ちなみに我が家でスクリーンを設置する場所の横幅は、約1m75cm。
70インチの場合の規格投影サイズは、横1m55cm、80インチは横1m77cmとなっています。
※上記は、縦横比が16:9で。ブラックマスクなしのタイプの場合
そうすると設置する場所がわずか数cm小さいだけで、80インチを選べないため、設置可能なサイズから約20cm小さい70インチを選ばなければなりません。
たかが20cmと思われるかもしれませんが、下の写真を見てもらうとその20cmの違いの大きさに気づかれる筈。
横だけでなく縦方向も大きくなるため、結構な違いがでますよね。
せっかく大画面で見るなら、設置できる場所で最大限の大きさで見たいもの。
ニチベイさんの商品である「シアター」は、ブラインドメーカーならではの横幅は5mm単位、高さは10mm単位で指定しスクリーンを作成できるため、空間に合わせてより大きな画面を確保することが可能です。
※幅は最大2m40cmまで、高さは最大3.0mまで作成可能。
縦横比が16:9の場合、100インチのサイズは横2m21cm 縦1m24cmとなっています。またスクリーン面積が6㎡以内であれば、高さ方向をもっと大きくするなど、目的に応じて対応することができます。
我が家もそうですが、モバイルプロジェクターを使われる方の多くは100インチ以内が多いと言われているため、必要十分です。
設置場所に応じて、フレキシブルなサイズでスクリーンを作れるのは、とても魅力的です。
理由その2インテリアに応じてカスタマイズが可能
SOUMEIがニチベイさんを選んだ次の理由として挙げるのが、インテリア系メーカーならではの細やかなカスタマイズやオプションがあるから。
ここでは大きく2つのポイントに絞ってご紹介していきます。
- 1操作方法の幅広さ
- 2空間に合わせて選べる部品カラー
1操作方法の幅広さ
通常のシアタースクリーンの場合、グリップハンガー(引っ掛け棒)ないし、電動になることがほとんど。ニチベイさんの場合、6種類の操作方法からお好みや空間にあったものを選ぶことができます。
ちなみにSOUMEIは、上記の6つの中からスマートコード式を選びました。
スマートコード式の詳細は、ぜひ下記のニチベイさんの動画をご覧下さい。
ニチベイ ロールスクリーン ソフィー スマートコード式 操作方法
2空間に合わせて選べる部品カラー
インテリアにおいて色がとても大切なことは、これまでに執筆した記事でもご紹介してきました。できる限り同色を用いて、空間内の色は3色(+アクセントカラー1色)の4色以内に収めることが、統一感あるインテリアをつくるポイントです。
シアタースクリーンは、サイズが大きくオシャレなものではないため、空間内でできるだけ目立たせずなじませるべき。一般的なシアタースクリーンは、主に白・黒・シルバーなどの無彩色を用いて作られた商品がほとんど。
インテリアスタイルによっては、どうしてもそれらの色が目立ってしまいます。
そんな中、ニチベイさんはスクリーンの部品(カバー、ウエイトバー、チェーンorコード)を全8色(※「カバータイプ」の場合)の中から、インテリアに合わせて好きなものを選べます。
4色の木目柄もあるため、フローリングや家具の色に合わせてセレクトすることも可能です。
我が家では、ウエイトバーはブラックをセレクト。その理由は、設置する場所のカウンター色がブラックのため、スクリーンを降ろした際にウエイトバーがカウンターと同化させ目立たないようにするため。また、スクリーンの設置は、垂れ壁を作りその中に収めるため、カバータイプは選びませんでした。
このカバータイプ、SOUMEI宅では不要でしたが、垂れ壁などで器具を隠さず露出しての設置の場合、インテリア的に大きな効果を発揮します。下の写真を見比べてもらうと、よく分かるかと思います。
スクリーンの裏側は光を通さないようにするため、黒になっています。カバータイプなら右の写真のように目立ちませんが、カバーなしだと左写真のように黒が目立ってしまいます。
写真は共にスクリーンを降しているのでまだ緩和されていますが、巻き上げた状態ではより黒いラインが空間内で強調されてしまいます。
そのため露出設置される場合は、カバータイプを選ぶことをおススメしています。
さらに「ここまでやるの!?」と思ったのが、スクリーンを取り付けるための金具(ブラケット)も、5色から選ぶことができます。ほとんど見えない場所なのに、ニチベイさんのこだわりに驚きました。しかも、どれを選んでも追加料金はかかりません。
実際ここまでこだわる人は、なかなかいないと思いますが、見えないところこそオシャレにともいいますしね(笑) ちなみに、SOUMEIはバーの色に合わせて、ブラックを選びました。
以上、インテリアや使い方に応じてカスタマイズが可能なポイントをご紹介してきました。
インテリアメーカーならではの発想で、ユーザーの使いやすさや空間内での見え方など、ニチベイさんのこだわりを随所に感じられます。
理由その3スクリーンの画質性能
SOUMEIがニチベイさんのスクリーンを選んだ3つ目の理由として、スクリーンとしての基本性能でもある画質もしっかりしている点です。
実は、ニチベイさんからシアタースクリーンが販売されているのは知っていましたが、専門メーカーでもないし、正直そんなにたいしたことないのでは…と考え、当初は選択肢に入れていませんでした。 ニチベイさん、ごめんなさい…
ですが、上述の①スクリーンのサイズ ②選べる部品カラーを考えた時、ニチベイさんのシアタースクリーンならば、それらを全て解決できると思い至りました。
そこでニチベイさんのショールームにモバイルプロジェクターを持ち込み、実物を確認させていただいたところ、予想を大きく裏切られました!!
映し出された映像は、輪郭も色もくっきりしており「その辺の液晶テレビよりキレイ!?」と思ったのが第一印象でした。
ちなみにSOUMEI自宅のリビングでは、パナソニックの有機ELテレビを普段から視聴しています。流石に匹敵するとは言えませんが、約80インチ相当のスクリーンに映し出された映像は必要十分で驚きました。
この辺りの感じ方は人それぞれかと思いますし、もちろんプロや愛好家の方が使われるものと比べれば性能的に劣ると思いますが、趣味や家族で楽しむ位のライトユーザーであれば、十分に満足できるレベルだと個人的に思います。モバイルプロジェクターユーザーには、ぴったりだと思います。
ちなみに愛好家の中でも人気のオーディオ雑誌「Hivi」2020年5月号にも、今回ご紹介しているニチベイさんのシアタースクリーンが紹介されています。
まとめ
2020.12.24 公開
住空間クリエイター
SOUMEI[ソウメイ]- 1978年生まれ / 福岡県出身 / 町田ひろ子アカデミー卒。
インテリアデザイン事務所、カッシーナ・イクスシー、ミサワホームなどを経て、菊一建設においてSOUMEI DESIGNを立上げる。 「美機能インテリア」をコンセプトに、美しさと機能性を兼ね備えた空間をデザイン。 また、独自の法則をまとめた 「インテリアに必要なのは、センスではなくロジック!」が、ユニークかつ分かりやすいと話題沸騰中。
その他、インテリアライターや講師など多方面で活躍している。Web: SOUMEI DESIGN
YouTube: SOUMEI’Sロジカルインテリア
ニチベイさんのシアタースクリーンをお勧めするポイントをまとめると…
②インテリアに応じてカスタマイズが可能
③スクリーンの画質性能
これからプロジェクターを買おうと思っている方や、既に持っているけど壁に映しているといった方が、この記事を読んでニチベイさんのスクリーンを候補に入れていただければ嬉しく思います。
そうそう!書き忘れていましたが、お値段も思いの外リーズナブルなんです。ちなみに我が家のスクリーン(約80インチ)は、実売価格で2万円後半※で購入できます。
もともと専門メーカーで購入しようと思い調べていた時は、8~15万円位していました。
※販売会社や取り付けの有無等により価格は変動します。
これから年末年始を迎え、自宅で過ごす時間が増える中、ぜひ大画面で映画や動画を楽しまれてはいかがでしょうか?
それでは、またみなさんにお会いできることを楽しみにしています。
住空間クリエイターSOUMEIでした。