
客室の扉に連動し上昇するロールスクリーン
差し込む光とJ.S. バッハに包まれる穏やかな空間
ホテルグランバッハ東京銀座

J.S. バッハの音色に満ちた「ホテルグランバッハ東京銀座」

J.S. バッハ(ヨハン・セバスティアン・バッハ)の名曲の音色とウェルネスキュイジーヌで心身ともに癒される滞在を提案する「ホテルグランバッハ東京銀座」。
ホテルがあるのは銀座5丁目。昭和通りとみゆき通りが交差する、銀座木挽町。かつて、木挽町狩野派の狩野画塾があり、木挽町狩野派の祖である狩野尚信が活躍していたという。同時期にドイツで生まれたのがJ.S. バッハという縁もあり、館内には両者にインスパイアされたアートワークが散りばめられている。
ヨーロッパ貴族の邸宅のようなラウンジ

2階のレセプションカウンターでチェックインを済ませたら、奥にあるBar&Lounge「Magdalena(マグダレーナ)」で、ピアノの自動演奏を耳に、ウェルカムスイーツとドイツ・ロンネフェルトのティーを。木のぬくもりを感じさせる落ち着いたインテリアに囲まれ、まるでヨーロッパ貴族の邸宅に招かれ、サロンでもてなされているような気にさせられる。「マグダレーナ」は、カフェラウンジ、バーとして外来利用もでき、夜は大人の社交場へと姿を変える。
窓には繊細な透け感のケースメント生地のカーテンと、外からの視線を遮るミラーレース生地のロールスクリーンが配されている。左右に開閉するカーテンと上下に開閉するロールスクリーン、それぞれの配分により窓まわりを表情豊かに演出する。
扉を開けた瞬間から始まるドラマティックなステイ

さらなるおもてなしは、客室の扉を開けた瞬間に始まる。真っ暗な室内に、J.S. バッハの「G線上のアリア」が流れると同時に遮光ロールスクリーンが自動で上がり、窓辺から少しずつ光が差し込んでくる。すると内側に配されたシースルーのローマンシェードが降りてきて交差し、室内はプライバシーを保ちながらも銀座の街並みが感じられる空間へと変わる。ドラマティックなこの演出は、ここに滞在する特別な旅の幕開けを祝う儀式、スタッフからのウェルカム・メッセージという訳だ。

「コーナーツイン」では窓辺にもスクリーン昇降スイッチを設置
コーナーの客室には広々とした二面の窓が配され、夜明けには昭和通りとみゆき通りを流れる車のテールランプが印象的だ。寝しなに、インテリアと調和するぬくもりの感じられる遮光のロールスクリーンを降ろし、J.S. バッハの癒しの曲を流す。すると、極上の眠りにつくことができる。

シースルー生地のローマンシェードと遮光1級(A++)生地のロールスクリーンの組み合わせは全客室共通
ウェルネスキュイジーヌを堪能できるレストラン

1階のレストラン「Wald Haus(ヴァルト ハウス)」で味わえるウェルネスキュイジーヌもこのホテルの大きな特徴。管理栄養士資格を持つウェルネスフード・コンシェルジュが常駐し、総料理長とともにゲストの栄養バランスと美味しさを追求した食事を提供。食事だけでなく、運動や睡眠などホテルでの滞在をサポートする。なによりもホテル総支配人の佐藤敏浩氏が総料理長であるという点が強みだろう。全面ガラスの開放感ある空間はランチ、ディナー、そしてフルサービスの朝食を堪能するのに最適。なお、ティータイムには鎧塚氏監修の「ザルツブルガー ノッケルン」(スフレ)などのスイーツが味わえる。
大開口窓を飾るのは、格子状のアクセントが目を引くローマンシェードとロールスクリーンだ。ガラス側に設置されているロールスクリーンの生地は、光沢糸を用いたミラーレース仕様で、遮熱効果も併せ持つ。西日が目にまぶしい時間帯には、スタッフがさりげなくシックなブラウンのロールスクリーンを下げ、雰囲気はそのままに日差しをしっかりと遮ってくれる。
※この記事は、「週刊ホテルレストラン」第57巻6号に掲載された原稿を再構成したものです。