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ホーム>窓まわりアイテムを組み合わせて雑誌の1ページのような住まいに

窓まわりアイテムを組み合わせて
雑誌の1ページのような住まいに

『心が整う理想の暮らし』をコンセプトに空間デザインを行う株式会社FILE。上品で洗練された空間は住宅・インテリアのプロからも一目置かれています。
今回はFILE代表の石川敬子さんにインタビュー。東京ショールーム兼ご自宅にお伺いし、住まいのつくり方や窓まわりアイテムの選び方について教えていただきました。

お客さまが思い描く理想の暮らしを形にするために


まず、FILEさんの業務内容について伺えますか?

住宅のプランニングとコーディネートをはじめ、家具や照明、窓まわりの提案をしています。住まいの雰囲気に関わってくるため、新築物件では外構も一緒に提案させていただいています。

住宅の提案が多いですか?

そうですね。新築もありますが、リノベーションが圧倒的に多いです。ほかには、住宅をお任せいただいた方のオフィスや店舗、アトリエなども手掛けています。

お客さまが過ごす空間の全てを石川さんが手がけていらっしゃるのですね。家具もFILEさんで製作していると伺いました。

京都にある自社工房と協力工場で、キッチンと家具、洗面台、建具を製作しています。既製品で合うものがなければ、階段の手すりといった建築部材もおつくりしますよ。職人と相談しながらディテールを決めていき、ひとつずつお客さまの住まいに合う家具に仕上げます。
あとは木製のインナーサッシも手がけています。マンションのリノベーションですとサッシを変えられませんよね。古いと断熱性もないですし、「白いサッシにしたい」という要望もあって。

お客さまのお声に応えて製作しているのですね。

既存のデザインではなく、ご希望に合わせて製作するものがほとんどです。お客さまの課題にどのようにお応えしていくかを、毎回試行錯誤しています。その経験が積み重なり、「こういったこともできますよ」と提案を行えるのが弊社の強みですね。


  • FILEオリジナルダイニングテーブル。熟練の家具職人がひとつずつ丁寧に製作している
  • キャビネットのようなテレビボード。使わないときは扉を閉めればテレビを隠せる

自分たちの作品ではなく、お客さまの住まいをつくる


FILEさんのウェブサイトに「住む人の好みや暮らしに合った本当に安らげる空間づくりをしたい」と記載されていましたが、空間をつくるために心がけていることはありますか?

自分たちの作品ではないとは思っています。作品という意識があると、どうしてもお客さまの好みを受け入れられない場面が出てしまいます。そうではなく、その方にとって1番好きなものであれば上手く活かせるようにしたいなと。スタイルは固定せず、あらゆるご希望にお応えしたいと思っています。

安らげる空間をつくる上で大事なポイントはどういったところですか?

プランとしては光と風が通ること、ゆったりとした間取りにすることです。弊社ではあまり小さな部屋はつくらず、広々とした空間を確保しています。
あとは、とにかく収納です。ものが溢れているとストレスを感じてしまうので。出し入れのしやすさと適切な場所かを考慮してプランニングしています。

安らげる空間づくりに収納が大事だとは少し意外でした。

収納が1番大事です。ものを手放せる方であれば構いませんが、良いアイテムをお持ちの方ほど減らせないので、収納が整っていないと片付かないお宅になってしまいます。
ものが多すぎると、お気に入りのアイテムを置いても良く見えませんよね。ひとつひとつが良く見える状態だからこそ、心にゆとりができて安らげる空間になると思います。

周囲の視線を遮りながら自然を享受する


キッチンの窓にニチベイのウッドブラインドが設置されていますが、使用感はいかがですか?

ニチベイのウッドブラインドはなめらかな質感で、拭き掃除がしやすいですところが良いです。自動でスラット(はね)が下りてくるモデルはラクですね。真っ白な色味もきれいだなと思います。

石川さんはウッドブラインドをよく提案されると伺いました。

窓を開けてもカーテンのように風でなびかないですし、スラットを下ろしたままでも光と風が抜けるので重宝しています。ファブリックより耐久性にも優れていますし。
あと、物件によって遮りたい視線の方向が異なりますが、ブラインドならスラットの角度を調節できるので使いやすいですね。


  • コード穴のないクレールグランツ。遮蔽性が高く、洗練された空間と相性が良い。色はスノーホワイト
  • 窓まわりアイテムを設置するのが難しいコーナー窓もブラインドなら美しく納まる

ハニカムスクリーンも設置されていますね。こちらはいかがですか?

ニチベイのハニカムスクリーンは操作性が良いです。メカ部も薄く、すっきり納まります。私は空を眺めたいタイプなので、上部が開くアップダウンスタイルを選びました。
ソファに座ってテレビを見る姿は隠しつつ、空を見たり、風を通したりできます。庭のお手入れが終わっていないときの目隠しにも便利です(笑)。
アップダウンスタイルがハマるお宅は多いですよ。普段からマンションや一軒家の二階におすすめしています。


  • アップダウンスタイルは上部のみ、下部のみ、上下と自由に通気と採光が行える
  • 上部を開放するとコンパクトなメカ部とスクリーンに通されたコードのみが残る

窓まわりアイテムは揃えなくても良い


この空間はウッドブラインドにハニカムスクリーン、カーテンと窓によって窓まわりアイテムを変えていらっしゃるのですね。

くつろいで空を眺めたいところはハニカムスクリーン、出入りの多いところはカーテン、周囲の住宅から視線を隠したいところにはウッドブラインドと使い分けています。
みなさん、ひとつの空間には同じ窓まわりアイテムをつけなければならないと思われやすいですよね。こちらに来ていただくと、それぞれの窓の特性や機能に合わせて選んで良いと気づかれる方が多いですよ。

それに、全ての窓にカーテンをつけてしまうと、クリーニングに出している間、家の中が見えて困りますよね。窓に合わせて窓まわりアイテムを変えた方が、そういった心配からも解放されます。

なるほど。ウッドブラインドとハニカムスクリーンは洗濯不可ですが、お客さまは気にされませんか?

「はたきだけこまめにかけていただければ大丈夫です」とお伝えすると安心されます。それに、ウォッシャブルのカーテンにしても、意外と洗濯されていないようで。それなら、洗えない窓まわりアイテムでも一緒です。洗えないではなく、洗わないで済むと考えてみると良いと思います。

  • 石川敬子さん 「株式会社FILE」代表。新築住宅やリノベーション、店舗の空間提案をはじめ、キッチン、洗面台、家具の製作など幅広く手掛ける。京都にてオーガニックカフェの運営も開始。住まい、家具、食を通して理想の暮らしを提案している。

Photo by Akiko Osaki/Written by Naoko Hashiguchi

2024.6.24 公開

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