ウッドブラインドでさらに心地よく。
地域に愛される北欧スタイルのカフェ
城下町の風情が残る千葉県佐倉市。京成佐倉駅から車を10分ほど走らせると、まるで絵本に出てくるかのような可憐な建物が見えてきます。ここは「Cafe Sokeri」。地域の方々に愛されている北欧スタイルのカフェです。
最近、新たにウッドブラインドを設置して、よりくつろげる客席へとアップデートしました。
今回は、空間デザイナーとして活躍されているオーナーの平野智美さんに、カフェをはじめたきっかけやウッドブラインドについてお話を伺いました。
きっかけは北欧で見た幸せな光景
オーナーの平野さんは、飲食店や美容院、学習塾など店舗設計を数多く手掛ける空間デザイナーです。配色と素材感にこだわり、お客さまはもちろん、働く方にも居心地がよい空間をつくっています。
カフェをはじめたきっかけは18年前、北欧4カ国を訪れた際に目にした光景でした。
「向こうは長い冬から明けたばかりで、まだ寒かったのですが、みなさんノースリーブを着て、太陽に顔を向けてうれしそうにお茶をしていたんです。その幸せに満ち溢れたシーンがとても素敵で。私も地元の佐倉にカフェを開きたいなと思いました」
- 当時、佐倉市にはカフェが1軒もありませんでした。そこで、お母さまが営んでいた喫茶店を改装して、焼きたてワッフルが味わえる「CAFÉ SUCRE」をオープン。その後、食事とケーキが楽しめる「Cafe Sokeri」と北欧雑貨を販売する「Kirkas」もはじめました。
平野さんの活動が契機となり、ここ数年で佐倉市内にカフェが続々と増えています。 -
「地域のみなさんに喜んでいただけたのが、何よりもうれしいですね。カフェは街にとって必要な存在だなと感じました。私も、お客さまの笑顔を見ていると、とても幸せな気持ちになります」
お腹だけでなく、心も満たされるカフェ
店名の“Sokeri(ソケリ)”は、フィンランド語で「お砂糖」という意味。「カフェにおいしいスイーツは欠かせない」といった平野さんの想いが込められています。ここでは、こだわりの食材でつくった日替わりランチと季節のケーキが堪能できます。
コンセプトは、「フィンランドの田舎町に突如現れたカフェ」。米蔵として使われていた築60年の建物をリノベーションしました。高い天井や立派な梁、重厚な扉など、米蔵の名残をほのかに感じつつも、白と木を基調とした明るく爽やかな空間が広がります。そこに、北欧のファブリックや照明、キャンドルが温かみを添えています。
「築年数が経った建物なので、古さと新しさを融合させることにこだわりました。リノベーションは全て新しくした方が楽ですが、一体感が損なわれてしまいます。古いものに寄せて新しいものを選ぶと、空間が生き生きしてくるんですよ」
「一番のお気に入りはテラス」と話す平野さん。たくさんの植物が配され、住宅街であることを忘れてしまうほど穏やかな佇まいです。光や風、緑を感じながら、おいしい食事とスイーツが堪能できます。
ウッドブラインドで新鮮さと心地よさをプラス
テラスへとつながる客席は、サンルームのように光がたっぷりと入ります。オープン以来、窓には何もつけていませんでしたが、西日や夏の暑さが気になるようになり、ウッドブラインドを設置しました。
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- 「13年間何もついていなかったので、いつもの店内が新鮮に感じます。スタッフたちも『雰囲気が変わった』と喜んでいますよ。あと、スラット(はね)の角度を変えるだけで、光量を調整できるところがよいですね。光と影によって表情が生まれて、魅力的な窓辺になったと思います」
平野さんが選んだのは、「ラスティック」シリーズのラスティックボーン。経年によって浮き出た木目を、褪せた色味のプリントで表現しました。古さと新しさを融合したインテリアに溶け込みます。
また、昇降コード穴がない仕様の「クレールグランツ」を採用。コード穴からの光漏れが気にならないうえ、スラットの美しい意匠性を楽しめます。
「住宅の窓辺は遮光性やプライバシーを求められるので、シェードやブラインドを設置しますが、店舗は店内の様子を見せたいため、窓に何もつけないことが多いです。けれども、カフェのようにゆっくりと過ごす場所には、窓まわりアイテムを設置すると、より居心地がよくなりますね」
お客さまだけでなく、スタッフも心地よい「Cafe Sokeri」。平野さんはこれからも街にも、人にも愛される空間をつくり続けます。
Written byなるほどブラインド編集部
2023.12.27 公開