
間仕切りや目隠しにも!
窓だけじゃないロールスクリーン活用法
窓辺のアイテムとしておなじみのロールスクリーン。実は窓以外にも間仕切りや目隠しとして使える“超優秀アイテム”なんです。そのうえコスパも良く、まさにいいことづくし。
今回はロールスクリーンを使うメリットや設置方法、活用事例についてご紹介します。
間仕切りや目隠しにロールスクリーンを使うメリット
まずは、間仕切りや目隠しとしてロールスクリーンを使うメリットを詳しく解説します。
メリット 1空間を有効活用できる
間仕切りやドアは空間が閉塞的になり、一度設置してしまうと撤去も容易ではありません。ロールスクリーンであれば普段はコンパクトに巻き上げておき、必要なときにだけ仕切れるので、空間をフレキシブルに使えます。
間仕切り戸は戸袋、ドアは開閉するスペースを要しますが、ロールスクリーンならほぼデッドスペースはなし。クローゼットでよく使われる折れ戸のように間口を狭めることもありません。
空間を無駄なく、そして賢く使えるのがロールスクリーンのメリットです。
メリット 2低コスト・短工期
お求めやすい価格、取り付けやすさもロールスクリーンの魅力です。間仕切りやドアを設置する場合、一般的に費用は約15〜30万円、工期も1〜4日ほどかかります。
それに対して、ロールスクリーンは3万円程度(生地や仕様により異なる)で購入でき、ご自分で設置すれば工事費用も不要。はじめての方でも30分もあれば取り付けられます。
ここ数年、建築資材が高騰しており、間仕切りやドアの代わりにロールスクリーンを採用する物件が増えているそうです。
間仕切りや目隠しにロールスクリーンを使うデメリット
ロールスクリーンのデメリットは完全に遮蔽できないことです。構造上、どうしても壁や天井、枠との間に隙間が発生します。よって、完璧な遮蔽を求める方には適しません。
また、人の往来や風により、スクリーンが多少あおられます。気になる方は、オプションの「ウエイトバーキャッチャー」で床面もしくは壁面に固定すると、スクリーンのバタつきを抑えられます。
ウエイトバーキャッチャー
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ロックタイプ
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フリータイプ
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フリータイプ(壁面付け)
用途に合った生地と操作方式でより使いやすく

間仕切りや目隠しとして使うにあたり、ロールスクリーンならどれでも大丈夫という訳ではありません。
ここでは、間仕切りと目隠し用途に適した生地と操作方法をご紹介します。
【生地】
間仕切りと目隠し、どちらの用途も基本的には透け感を抑えた生地がベスト。透過度がシークレット以上の生地を選びましょう。間仕切り用途の場合は、目の詰まった生地にすると夏の暑さ対策、冬の寒さ対策にも効果的です。
一方、海外では間仕切りにレースカーテンが使われることも。シースルー生地のロールスクリーンで空間をやんわりと仕切ってみると、ひと味違うインテリアになりますよ。
生地の色によっても見え方が変化します。空間になじませたい方は、周囲の壁または建具と同系色を。インテリアを楽しみたい方は、お好きな色や柄にしてアクセントウォールのように使うのがおすすめです。
【操作方式】
間仕切りや目隠しに使われる主な操作方式はチェーン式、プルコード式、スマートコード式の3つです。使用環境に合わせて選びましょう。
操作名 |
チェーン式![]() |
プルコード式![]() |
スマートコード式![]() |
---|---|---|---|
メリット |
・大きなサイズも制作可能 ・立ったまま操作できる |
・すっきりとしたデザイン ※プルコードは床または壁に干渉するため「メタルチューブグリップ」が最適![]() ・直感的に操作できる ・操作部がループレスで、お子さんやペットがいるご家庭でも安心 |
・操作部が上の方にあり目立たない ・立ったまま操作できる ・操作部がループレスで、お子さんやペットがいるご家庭でも安心 |
デメリット |
・全開時、操作チェーンだけがぶら下がった状態になる |
・高い場所だと操作部に手が届かない ・場所によってはしゃがんだ姿勢で操作する |
・全開時、操作部だけがぶら下がった状態になる ※チェーン式よりは目立たない |
操作名:チェーン式

メリット
・大きなサイズも制作可能
・立ったまま操作できる
デメリット
・全開時、操作チェーンだけがぶら下がった状態になる
操作名:プルコード式

メリット
・すっきりとしたデザイン
※プルコードは床または壁に干渉するため「メタルチューブグリップ」が最適
・直感的に操作できる
・操作部がループレスで、お子さんやペットがいるご家庭でも安心
デメリット
・高い場所だと操作部に手が届かない
・場所によってはしゃがんだ姿勢で操作する
操作名:スマートコード式

メリット
・操作部が上の方にあり目立たない
・立ったまま操作できる
・操作部がループレスで、お子さんやペットがいるご家庭でも安心
デメリット
・全開時、操作部だけがぶら下がった状態になる
※チェーン式よりは目立たない取り付け方でロールスクリーンの印象が変わる
ロールスクリーンには「正面付け」と「天井付け」の2種類の取り付け方があり、印象や適した場所が異なります。
1正面付け

正面付けは、開口部をしっかりと覆い隠せるのが特長です。スクリーンの左右に隙間ができないため、収納の目隠しに適しています。
しかし、本体が室内側にせり出してしまうのが難点。天井付近に設置して目線から外したり、逆巻き仕様にしたりすると存在感が和らぎます。
2天井付け

天井付けは、開口部の天井面または天井に取り付ける方法です。開口部内に納まるので、すっきりとした印象になります。ただし、開口部の天井面に設置する際、周囲の壁との間に隙間が生じます。ほんの少しでも中を見せたくないといった場所には適しません。
どちらの方法にしても下地は必ず必要です。下地が入っていないと、きちんと固定できず落下するおそれがあります。下地チェッカー(センサー)で探す、あるいは設計士やハウスメーカーなどに下地の場所を確認してから設置しましょう。
ロールスクリーンの間仕切り・目隠し活用実例
ここからは、ロールスクリーンを上手に活用されている方の実例を見ていきましょう。使い方や設置方法、色使いなどとても参考になりますよ。
実例 1リビングダイニングの間仕切り

広々としたリビングダイニングに間仕切りがあると意外と便利です。たとえば、小さいお子さんが食事に集中できる環境をつくったり、来客時に雑多なダイニングスペースを隠したりと、シーンに合わせて空間を使い分けられます。さらに、個室化することで冷暖房効率がアップし、光熱費の節約にもなります。
実例 2洗面と脱衣所の間仕切り

このお宅では洗濯物の目隠しと、バスルームと洗面を同時に利用する際に気兼ねなく使えるようにロールスクリーンを設置しました。
ロールスクリーンの奥行きに合わせて壁に溝をしつらえて、サイドの隙間と操作チェーンを目立たなくしているところが秀逸です。
実例 3パントリーの目隠し

ロールスクリーンはパントリーの目隠しにも重宝します。サッと隠せるので、急な来客時も安心です。普段はスクリーンを開けておけば、家事動線を妨げません。
さわやかなライトブルーのスクリーンが、インテリアのポイントにもなっています。
何かと汚れやすいキッチンまわりは、はっ水、抗菌、抗カビ機能がある生地がおすすめです。
実例 4洗濯機置き場の目隠し

洗濯機置き場の目隠しにロールスクリーンを活用しています。ポイントは「逆巻き仕様」にして巻き取り部が見えないところ。裾の縫い目と防炎ラベルなどの縫い付けも通常とは逆に仕立てて、ノイズレスに仕上げています。そのうえ、周囲の建材とスクリーンの色を合わせて、空間に溶け込ませています。
実例 5子ども部屋のクローゼットの目隠し

子ども部屋のオープンクローゼットにピンクのロールスクリーンをコーディネート。普段はディスプレイとして大好きなお洋服を楽しみ、お友だちが来たときはスクリーンを下ろして目隠しをします。
シンプルなロールスクリーンも、愛らしい色をチョイスするとガーリーな雰囲気にマッチします。
実例 6玄関とシューズクロークの間仕切り

玄関とシューズクロークの境にロールスクリーンを取り付けています。巻き上げた際、本体が廊下側から見えないようにシューズクローク側の壁面上部に設置されています。操作部を壁側に逃しているので、通り抜けるときもコードに煩わされません
実例 7リビングと小上がり和室の間仕切り

ロールスクリーンは、リビングと小上がり和室の間仕切りとしても活躍します。こちらのお宅では、遮蔽性の高い生地にしたことで、子どものお昼寝や夜の落ち着いた雰囲気づくりに役立っているのだとか。
左側のアクセントウォールとスクリーンの色を合わせて、リビングと和室に統一感をもたらしています。
実例 8リビング階段の暑さ・寒さ対策に

夏の暑さ・冬の寒さ対策として、リビング階段にロールスクリーンを取り付けています。階段の幅よりも少し大きめのサイズを天井から下げて、空気の流れをしっかりシャットアウトしました。冷暖房の効きが良くなり、一年中快適に過ごせるようになったそうです。
まとめ
written by
なるほどブラインド編集部
2025.03.21 更新
ロールスクリーンは必要なときにだけ使えるフレキシブルなアイテムです。インテリア性を損なわずに、間仕切りや目隠しができます。上手に活用して、暮らしをもっと快適にしませんか。