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色のある暮らしを楽しむ、
カラフルインテリアのすすめ
近年人気が高まっているのが、色を取り入れたインテリアです。今回はカラフルなインテリアを楽しみつつ、センスアップできるポイントをお伝えします。
まず、無彩色の白や黒、灰色のベーシックな色のインテリアは、アイテムも合わせやすく合理的でもありますが、大胆に有彩色を取り入れたカラーリングのインテリアは、視覚的にも高揚感や幸福感をもたらし、空間に表現力を与えます。
また、赤ならモチベーションが上がる、黄色なら幸福感を感じる、青は気持ちを落ち着かせることができるなど、色による心理的効果も期待できます。
第二次世界大戦後、石油産業の発展により新しい塗料や新しい顔料が開発され、より色のバリエーションは増えました。その恩恵を受けたひとつがインテリアでいうところの『ミッドセンチュリースタイル』です。歴史的に見た、有彩色というのは、いわば産業技術の発展の象徴でもあるのです。
カラフルな色を使うのは勇気がいることですが、部屋を自分らしく表現すれば、文字通り暮らしに彩りを添え、家で過ごす時間がもっと楽しくなるはずです。
Contents目次
センス良く見える色の選び方
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相性がいい色やセオリーはあるものの、色の組み合わせに間違いはありません。個人の好みや文化的な背景の要因なども強いためです。ファッションの国フランスでは、色の組み合わせを談義するのは無意味であるとも言われています。色を使うことを難しく考える必要はありません。必要なのは勇気を出すことだけです。
ただ、今のお部屋のインテリアスタイルに合うかどうか、手持ちのインテリアアイテムに合うかどうか不安な方も多いでしょう。統一感のあるインテリアが美しく見えるのも事実です。
そこで、自分のお部屋のインテリアスタイルがまず、モダン(現代的)なのか、クラッシック・トラディショナル(伝統的)なのか考えると組み合わせやすい色の判断もしやすいと思います。例えば、北欧スタイルひとつとっても、モダンな北欧スタイルなのか、トラディショナルな北欧スタイルなのかで別れます。ミックススタイルの場合は印象が強いほうで判断するといいでしょう。
石油産業が発達するまでは染料や顔料を作る場合、ほとんどは自然のものから作るしかありませんでした。ですから、藍色(インディゴ)のような草木染めで生まれた昔からある色は、落ち着いた色調なのでクラッシック・トラディショナルな雰囲気のインテリアと相性がいいと言えます。日本の古民家なども、同じように自然由来の色を選ぶと良いでしょう。
逆にモダンスタイルの場合は、自然由来の色よりは、石油などから合成した鮮やかな色のほうが相性はいいと言えます。特に直線的な印象の強いモダンスタイルの場合、その傾向がより顕著です。
ただし、クラッシック・トラディショナルにビビットな色の組み合わせや、モダンスタイルに落ち着いた色の組み合わせも「古い・新しい」のコントラストができて面白いという魅力もあります。繰り返しますが、色の組み合わせに不正解はありません。思い切って色を楽しんでみましょう。一番大切なことは自分の好きな色に囲まれて、居心地の良い空間をつくることです。
補色の関係を意識する
- 色には他の色を引き立たせる色、補色というものがあります。例えば、黄色い花瓶を紫や青の家具と組み合わせると、コントラストが生まれ、お互いの色が引き立ち、それぞれの魅力を際立たせることができます。補色は色の組み合わせにおいて、手軽に取り入れられるテクニックのひとつです。
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お気に入りのインテリアアイテムがあった場合、同色系か補色で引き立たせると、そのアイテムの魅力がぐんとアップしますよ。一般的な補色の組み合わせは以下のものとなります。
![●赤と緑、●青とオレンジ、●黄と紫、●青緑と赤橙、●黄緑と赤紫](img/img_06-pc.jpg)
![●赤と緑、●青とオレンジ、●黄と紫、●青緑と赤橙、●黄緑と赤紫](img/img_06-sp.jpg)
補色の関係をアクセントカラーに取り入れたり、クッションカバーの組み合わせに使ってみると、より魅力的な空間になります。自分や家族の好きな色をベースに、補色をインテリアに取り入れてみると、こなれた雰囲気のセンスある空間をつくることができます。
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取り入れやすいインテリアアイテム
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カラフルな色を取り入れてみたくても、いきなり壁や家具でとなるとハードルが高いものです。
そして、日本の一般的な住宅は1990年代に流行したミニマリズムの影響もあり、白い壁紙の部屋が多い傾向にあります。最近は賃貸でも楽しめるはがせる壁紙もありますが、大きな面積をDIYするのはなかなか大変。
そこで取り入れやすいのが、掛け布団カバー、ラグ、ソファカバーなどのファブリックアイテム、そして窓まわりのカーテンやブラインドなどです。
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アルミブラインドはカーテンレール取付けタイプや突っ張りタイプもあるので賃貸にもおすすめ
- 更にカーテンやブラインドは目線に入ってきやすいものなので、インテリアに色を取り入れたいときにおすすめです。
特にモダンスタイルとアルミブラインドの相性はよく、カラフルな鮮やかな発色でインテリアになじみやすい傾向がありますよ。カラーも200色以上あるので好みの色がきっと見つかります。
おわりに
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カラフルなインテリアは、部屋に活気とエネルギーをもたらし、個性的な空間を演出してくれます。色の使い方次第で、居心地の良さ、リラックスした雰囲気さえ作ることができます。色の選び方、補色の使い方を参考に、自分らしいカラフルなインテリアを楽しんでみてくださいね。
- 書いた人: CHAMPI フリーランスのインテリアスタイリスト。企業のプロップのスタイリングや商品撮影のスタイリング、店舗のVMDや展示会、個人邸のコーディネートなども手がける。
Written by CHAMPI
2024.12.26 公開